マエムラボ Work & Nature Log

労働社会保険の電子申請をスムーズに始める3つのポイント

労働社会保険手続の電子申請は他に比べて伸び悩んでいましたが、ここ最近は徐々に上昇し始めています…。
そんな電子申請を巡る取り組みから、e-Govサイトで始める際のポイントについてまとめます。(※2020.11 のe-Govリニューアルで、現在は全面的に変更されています。)

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電子申請研修時より

忍耐と根気…「習うより慣れろ」とは?

労働社会保険関係の電子申請は、ようやく(例えば、税分野などに比べ)本格定な普及を始めています。私自身、一昨年から業界の推進担当となったのが始めた理由ですが、一言で言って忍耐と根気が必要と言えるかも・・。

要はなかなか普及が進まなかった一因に、申請に利用するポータルサイト(「e-Gov」(イーガブ)と言われる)の使い勝手もあったようなのです…。
これまでそうした声は多く、申請先となる各機関を含めての改善・変更を経てだいぶ使いやすくなってきました。

それでも、一般的なネットショッピングなどと比べると、まだまだ手順の煩雑さと分かりにくさはやや残るところ・・。
その意味で、e-Govで申請を行うには「習うより慣れろ」的な部分が多くあり、とにかく実際に手続きを繰り返すことが近道という状況です。

IMG_2073.JPG

申請画面をスクリーンに映したところ

電子申請をスムーズに始めるためのポイント

今回は、そんな電子申請を始めるときのポイントを私なりに3つ挙げます。
実際のe-Gov操作はそれぞれマニュアル等に譲りますが、初心者はその一端を垣間見れるかと思います…。

1.電子証明書の事前取得(電子署名)

電子申請には、手続ごとに「電子証明書」を使った「電子署名」が必要です…。これは、電子データを送る際に、データの作成者等の真正性を証明するものとして使われるPC上の印鑑のようなものです。

電子署名

署名するときの選択画面の様子

「電子証明書」は、事前に認証機関から取得(*証明書発行機関がいくつかあり、原則は有料)することになります。ちなみに社会保険労務士は、全国社会保険労務士会連合会を通じて発行してもらうことができます。(※今後、認証が簡素化される可能性も…)
なお、実際に電子署名を行う操作は、あらかじめパソコンに電子証明書を取り込んでおく必要があります(上記画像の操作が都度必要なため。設定マニュアル等はあり…)。

2.e-Gov申請画面とJavaプログラム

ところで、あらためてe-Gov(イーガブ)とは国の各省庁のネット上の窓口を一本化し、総務省が設置したポータルサイトの略称(「電子政府の総合窓口」が正式名称)です。

<e-Govサイトリンク>
電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

 

 

 

実際の手続を進めるには申請メニューに入る必要がありますが、まずe-Govサイト上から各手続を検索して選択します。この時、検索の仕方(検索ワードにスペースを入れる)やメニューの選択(似た手続名が多い)などでひっかかりがちなので注意しましょう…。
次に、各手続の最初の入力画面で操作を始める際には、少しだけ注意が必要です。
e-Govシステムは、ブラウザ(インターネットエクスプローラー)上でJava(ジャバ)という専用のプログラムを使用するようになっています。

【追記】2018年11月以降、 Java は利用しない仕様に変更され、代わりに専用ソフトをインストールするよう案内されています。

最初の入力画面でこのJavaプログラムが実行される前にせっかちに操作すると、微妙に操作を受けつけないことがあります。下のようなダイヤログ(ポップアップ)が画面上に現れるまで気長に待ち、「実行」をクリックしてから進めるようにしましょう。

java画面参考図

3.e-Gov申請の仕組みとデータ保存

基本的な操作等に関しては独特のもので、最初は提供されるマニュアルを見ながら手探りで始めるしかありません。マニュアルはそれぞれ丁寧に解説してあるのですが、とにかく操作手順が多くてプロセスが長いため結構根気が必要なのです。
その理由の一つに、当初は申請の全体像が見えづらいせいもあるでしょう…。基本的には申請データを作ってから、宛先を選んで送るだけなのですが・・。
通常のショッピングサイト等のように、購入ボタンを押して支払関係を入力するだけなら楽なのです。しかし、e-Gov申請は自らのPC内への「データ保存」と、「預り票の読込」等のステップが数回加わってわかりにくい部分があるのです。

保存フォルダ

保存のダイヤログが表示されたところ

さらに、1つの申請中でも届出の内容(直接データ入力する方法と事前にCSVファイルを作って添付する方法がある)そのものは当然だとしても、他にも基本情報(申請者氏名・住所等)総括票(基本的な申請件数や名称・住所等の入力)、また社労士の場合は事業主の代行証明書を作成・添付し、その都度「電子署名」して「データ保存」をする必要があるのです。

基本は慣れだが、コツはある

上記で挙げたように独特の操作や仕組みがあるため、普通は1回や2回の説明で全てを把握することは難しいでしょう。それでも慣れてくるとそれなりに早くなるし、いろんなコツがわかってきます…。
上記まとめはごく初歩的な注意ポイントですが、他にも様々なコツがあることは確か…。もちろん、実務上で必要な事前準備や申請後の管理・記録簿等も同様です。

いずれにしても今回の初めの一歩はクリアしておく必要はあります。特に最初のハードルとして電子証明書の取得が大きいと思いますので、将来すぐに始めるためにも事前に取得しておくことをお勧めします。

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まあ、このようなハードルをクリアしてe-Gov申請に取り組む余裕が無い場合は、ソフトメーカー等が開発した業務ソフトの活用があります…。一般企業向けと社労士向けが提供されていますので、いくつか検討することも良いでしょう。
当然、ソフトの購入にはコストがかかりますので、当面は低コストで電子申請に取り組むのならe-Govをうまく使いこなすことが必要になりますね・・。

IMGP0153.JPG

電子申請について研修する私の様子。

この通り、先週は電子申請に関する研修会を県会の担当者として実施していました…。
先々週は、鹿児島にも進出し始めたコメダ珈琲店(国分店)を初めて利用。さすがに人気の一端は感じましたが、やはりモーニングサービスが狙い目かと・・。

 

近頃の関心ごと
・とんかつ丸一


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