社会保険の手続きでは、従来からデータをCD等に書き込んで届出することができます。
電子申請に主役が移りつつある中、その準備の意味でもCD媒体届出の概要をまとめます。
目次
「電子媒体」とは、ようするにCD-R(CD-RW)のことを指すと思えばいいでしょう。
電子媒体届出は、そこに対応ソフトで所定形式のデータを書き込むことで、届出の電子化を図る方法と言えます。
対応ソフトとは、日本年金機構のサイトからダウンロードできるプログラム(公式には「届書作成プログラム」とされるが、本記事上では「届書作成ソフト」と呼ぶ)で、無料で利用できます。
そして、この作成ソフトに社会保険(日本年金機構)側から提供された被保険者データ*を格納(インポート)して、各種の届出を作れるようになっています。もちろん、ソフトに直接データを入力したり、編集したりすることも可能です。
日本年金機構から届いたCDのデータを、自らのPC内に格納する手順です。
現在では、別途に郵送されてくるCDの専用パスワードが必要になります。
最終的にデータをインポートするのは、先ほどの作成ソフト内になります。
賞与の(給与台帳等)資料を基に作成ソフトに届出内容を入力し、届書用のデータを作成します。
以下、その手順を箇条書きで書き出してみます。
上記7で作成済み(PC上に一時保存中)の届書データを、PCのCDドライブ上で書き込みを行います。届出に使うCD媒体については、市販のデータCD(CD-R等)なら何でもOKです。
また、年金事務所から届いた上記のデータCDを再利用することも可能です。その際は、元データを作成ソフトに格納した後に、いったんすべて消去して空のCDにする必要があります。
(*書き込みと消去のやり方は、Windowsの一般的な方法で大丈夫です。年金機構からの送付物やHP等に説明があります。)
用紙のみによる一般的な届出と違う点や補足等についてまとめます。
上記手順3で印刷した一覧表ですが、通常はこれを届出する必要はありません。ただし、個別の調査対象になった際に、職員等が内容確認のために必要なケースがあります。
上記手順の10で、年金事務所から送付される印字済みの「賞与支払届総括表」(→用紙による届出時にも使う)と、作成ソフトで届出データを作った際にプリントアウトされる「電子媒体届書総括票」の両方に捺印等して届出することになります。
上記手順11のように、CDケースに同上の画面に表示された項目のラベルを貼付します。CD本体には指定項目だけをサインペン等で直書きします。(事業所届出と社労士届出の場合は、記入内容が若干違います。詳しくは年金機構のマニュアルを参照。)
提出は、当然CD一式(ケース・保護材ごと)と先の総括表と総括票をまとめて封筒などに入れて行います。原則として日本年金機構の管轄事務センター宛に郵送します。
ところで、上記の作成手順4までは、電子申請と共通になります。
電子申請をするためには「電子証明書」が必要ですが、最近では年金機構側も電子申請の利用を推奨していますね…(情報セキュリティ面の理由からでしょう…)。
できる限りスムーズに電子申請に移行できるよう、今のうちからこの電子媒体による届出方法を試しておくのもいいかもしれません。。。
電子媒体としては、以前はフロッピーディスク(FD)等も使われていました。被保険者データの提供自体も同様でしたが、時代の流れからCDに移ってきたところです。今後、数年内には電子申請が当たり前になるのかもしれませんね……
〔後日追加記事〕
近頃の関心ごと
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