先日、所属している会の「働きやすい職場」と題する公開イベントに参加し、少々手伝いもしてきました。
内容は人手不足時代の労務管理についてと言え、当日のトピックも参考に自分なりに5つのポイントにまとめます。
目次
最近、「働きやすい職場」というキーワードが社労士業界でもさかんに使われます。
本来は「働きやすい」かどうかは人それぞれのはずですが、少なくとも働きにくい?職場は望まれていないという裏返しでしょうか……
いわゆる「ブラック企業」と呼ばれる、人を使い捨てするような問題企業を無くすための警鐘にもなり得ますね…。実際に多くの就職関連Webサイトで、そうした企業の見分け方まで解説される現状ですから・・。
そうでなくとも、「求人を出しても人が来ない」「望む若手人材が 居ない」など、ここ鹿児島でも人手不足が本格化しています。必然と働く側の選択肢は増えているし、企業を見る眼が厳しくなっているのは間違いないでしょう。
すでに「働きやすい職場」は、現実的なニーズになっているのかもしれません。
〔当ブログ関連記事〕
それでは、上記の観点で「働きやすい職場」になるために取り組むべきと思われる、労務管理の5つのポイントを挙げてみます。
労働時間管理は古くから労務管理の中心ですが、今一番に注目されるテーマと言って良いでしょう。 本丸は長時間労働解消で、それを原因とする問題の多さから働きにくい職場とされる最大の要因になります。
さらに、過重労働(月80~100時間を超える長時間の残業)やサービス(=賃金不払い)残業がこれに加わると重大な法律違反にもなりますね。
上記の労働時間と一体的に取り組むべき課題であり、生産性を上げて時間当りの業務効率を高める改善活動です。そもそもどちらが先かと言う感もありますが、生産性向上は本来は企業が一番注力したい取り組みと言えます。
ワーク・ライフ・バランスを推進するメリットとして強調されることも多く、働きやすい職場が決して企業活動と相反しない根拠として推奨できますね。
上述の通り、こちらは企業側から見てもホットなテーマになっています。本来、人手不足となった最大の原因は少子高齢化の影響であり、若者人口が少なくなったことです。
その意味では企業側には何の責任もないのですが、環境変化に対応するのが経営だと言えますからね……
さしあたってテクニック的な話しになりがちですが、長期的には選ばれる企業になるための努力がますます重要でしょう。
当ブログでも古くて新しい労務管理の課題として過去取りあげており、2回ほど基礎知識や改善手法についてまとめています。
ともかく、この年次有給休暇の取得率は一般的に高いとは言えず、いわば労務管理を改善する際の鬼門となっていますね・・。
〔当ブログの過去記事〕
こちらも年次有給休暇と並んでなかなか理解が進まず、休業取得率も従来低くとどまっていました…。厳密には出産時と育児期は別の制度になり、法律上の取扱いも異なります。
しかし、この一連の流れは女性の就労(継続)に欠かせない連続性があることから、最近では一体的に取り扱われるテーマとなっています。
ちなみに、良く「誰でもが働きやすい」と言われる際の、「誰でも」に(国が)加えたいボリュームゾーンの一つと考えられます。
以上挙げてきましたが、具体的な制度や取り組み方法等については、今後のブログ上でもできる限り取り上げたいところです。
働きやすい職場をつくるための労務管理のポイントとしてまとめてきましたが、そもそも何のためという軸も各々の企業として重要になります。
これは言うまでもなく、経営者の頭の中にあるものを表に出す取り組みになりますね…。
その際、会社が将来的に何処を目指して行くのかという大きな方向性や価値観、また社員自身の将来の姿、いわばキャリアモデルがどうなるかも示せば納得されやすいでしょう。
労務管理の問題が、なぜそんな小難しい話になるのかと思われるかもしれません。 また簡単なようで、手間のかかる取りくみになるとも言えます…。
しかし、改めてそうした掘り下げをするチャンスだと捉えていただければと……
今回の内容を本気で取り組めば、大げさではなく働きやすい職場に近づけることは間違いないでしょう。
さらに最近肌で感じるのが、こうした社会的テーマをうまくビジネスにつなげられる感性がこれから一層大事ではないかということです。
引っ越して中心部から離れたせいか、たまに見る明るい夜景を懐かしく感じることも…。どちらもそれぞれ良さがあり、どちらか一つ選ぶのは難しい選択というのが実感です。
(※最後の写真は、市内ドルフィンポートで見たクリスマスイルミネーションの1つ。)
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