労働保険加入を事務組合を通じてするメリット

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労災保険と雇用保険をまとめた労働保険は、いわば国が運営する事業主の強制保険…。
毎年の年度更新(申告)時期となったこのタイミングで、「事務組合」を通じて加入するメリットについてまとめます。

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霧島温泉・丸尾の交差点にて

労働保険事務組合とは?

まずは、この時期なので事務組合の年度更新について概略から。(※一般加入の事業所は、まさに6月中にスタートし、申告書類が労働局より直接送付されます。)

正確には『労働保険事務組合』は資格制度であり、国に代わって中小企業等の保険料納付等を担うなど、労働保険事務を取り扱います(一定の要件を満たすことで許可される)。
一般的には、中小企業事業主の労災保険加入や保険料の分割納付できることが、委託するメリットです。

運営主体は事業主が組織する団体・商工会など、ある程度事務負担力のある組織等になります。実質的に社労士事務所が設立した事務組合も多くあり、業界の日常業務の一つにもなっています。

〔事務組合の連合会サイト〕

中小事業主の皆さんへ – 全国労保連




事務組合加入の3大メリット

上述のように労働保険を事務組合を通じて加入すると大きく3つのメリットがあります。
以下、簡単に解説します(公式にもほぼ同じことがメリットとされています)。

1.事業主の労災加入ができる

労災保険こと労働者災害補償保険は、業務上や通勤で労働者が負傷等をしたときに補償を行う保険制度です。公的保険として法律に基き労働者を対象とするため、いわゆる事業主等は保険の対象になっていません(※経営者には、従業員を対象として事業所で加入する義務と責任はあります)。
しかし、中小企業の現場では事業主も一緒に働いていれば災害に遭うケースがあるため、労災保険に加入することが一定の要件で特別に認められています
一定の要件が、事務組合へ労働保険事務を委託することであり、事業主の労災特別加入と呼ばれています。健康保険との関係性など複雑な面もありますが、充実した国の災害補償が受けられるのは特別なメリットと言えるでしょう。

2.労働保険料が金額に関わらず分割納付できる

労働保険料(労災・雇用保険)は、事業主が年1回の申告(年度更新)に基き原則として年度分を一括納付します。ただし、当年の見込分が一定以上(概算保険料の額が一般事業の場合で40万円以上)の場合、年3回の分割納付を選択できることになっています。
事務組合に委託した場合は、上記の額にかかわらず年3回の分割納付ができるのです
ちなみに事務組合の委託手数料があるので、負担総額は微妙な面も残りますが・・。

3.労務関係の事務が全て集約・合理化できる

ここで、より現実的な面から社労士事務所への委託を含めて考えます(*なお、団体そのものへの加入メリットは別とします…)。
事務組合は労働保険加入や申告等の事務を事業主に代わって行ってくれますが、実は給付面の手続等はできないことになっています(例えば、労災保険の請求等はできない…)。
しかし、社労士事務所が併設する事務組合であれば、社労士業務として申請まで引き続きできるなど現実にスムーズな面が多いかと思います。
さらに、労働保険と対象者が重なる社会保険も含め一括して事務受託できる社労士なら、ほぼ労務関係の事務を集約できることになります。

私見では、以上の3つの順番がリットの大きさの順です。
加入を検討する際、特に3番目はトータルで考えてみていただければと……

労働保険加入の選択肢として…

以上見てきましたが、あらためて労働保険制度は法律に基づく強制加入を前提とします。
従って、本来は加入する・しないの選択の余地はないものです。(※役所への手続自体は自主申請がベースですが…)

例外の選択肢が今回取り上げた労働保険事務組合で、役所(労働局、窓口は労基署等)へ直接出向かなくても事業主の労働保険加入の義務を果たすことが可能になる訳です。

もちろん、別途に事務組合の手数料等がかかるのですが、主に小規模の事業所等で上記のメリットが上回れば選択肢として考えてみても良いのではないでしょうか…?

ところで、事務組合へ加入して事務を依頼することは「委託」と呼ばれますが、言葉だけでなく社労士への業務委託と非常に親和性があることは間違いないでしょう・・・

実際に私も事務組合委託を取り扱っていますが、やはり上記メリットをご理解いただけるところに限定しておススメしています・・。

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霧島・新燃荘(新湯温泉)にて

〔あとがき〕
今月末に、久しぶり東京に行く予定です。仕事関係が主になりますが、旧友や懐かしい場?との再会も楽しみです…。その前にいろいろとクリアすべきものもありますが……

近頃の関心ごと
・ホテルパック(東京)

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