ちょっと重そうな印象がある「生きる意味」や「働く意味」ということば。
先日のリーダーシップの講演後に、偶然に図書館で見かけた本にこのことばがありました。
「意味にこだわる人」限定で、いくつか取り上げてまとめます。
考えることは無意味なのか?
“「生きる意味」、「働く意味」がわからない”などと言うと、一般には「そんなことで悩んでいるの!?」とあきれられてしまうかもしれません。 実際、それに近いことばを返されてがっくりきた思い出もありますし・・:-)。
最初に書いたように、先日、たまたまとある本に出会いました・・・
次の本です。
「働く意味」がわからない君へ ビクトール・フランクルが教えてくれる大切なこと
日本実業出版社
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一応、著者の諸富祥彦さん(と後述の引用された大家も)のお名前は知っていましたが、今までに1冊ぐらいしか読んだことがありません・・。
一見、若者向けのキャリア関係本のようですが、まさにこのタイトルが目にとまり、手に取ってみたのです。
内容は、結構深い内容がシンプルに表現されていましたが、それもそのはず、個人的にも興味分野である心理関係の大家であるビクトール・フランクル(Wikipediaへのリンク)の言葉が元にされていました。
「人生から問われている」ということ
この本を開いて最初に刺さった言葉は、人生の意味について「人生から問われている」というものです。
今回この本で、フランクルはロゴセラピー(“生きる意味”の発見を援助する心理療法)の創始者だということも新たに知りました。
代表的著書である『夜と霧』は知っていましたが、心理学での業績は詳しく知らなかったのです。
もともと精神科医であり、ナチスの強制収容所での極限的状況を元にした上記の本を出した後、この心理療法を構築したとのこと。
その代表的ともいえる言葉に、
~人間は「人生の意味を問い求める必要はなく、人生から問いかけられている」存在なのだ…
というものがあります。(参考:『ビクトール・フランクルの言葉』同著者より)
本によると、フランクル自身がロゴセラピーを、フロイトやアドラーに続く3つ目の潮流と位置付けていたとのこと。
最近、アドラー心理学のベストセラーも出ているようですが、フランクルはいわば「その次の心理学」として、将来注目されるかもしれませんね・・。
「働くこと」や自分の「使命」についての答えとは・・?
上記の他にも刺さった言葉は数多いのですが、今回のブログタイトルにあるように「働くこと」の意味や、先日の記事でも取り上げた「使命」(=ミッション)について続けます。
この問いに対する答えを引用(一部略)すると、
どんな人にも、その人生で果たすべき「使命」が与えられ、自分の仕事を通して使命を果たすことで、人生の意味を実現している…
(傍線は管理人。以下同じ)
とのこと。
「使命」についての具体的な答えは、仕事においてその人の存在そのものが既に独自の使命を担っている…ということかもしれません・・・。
もう一つ、「自己実現」についての問いから、
「自己実現できそうな仕事」を探すのは、人間の本来のあり方と矛盾する。
仕事を通じて「自分の使命や課題」を果たすことを考え、我を忘れて取り組むとき、自己は自ずと実現されて行く…
・・・なんだかすぐには納得できませんが、これが真実かもしれませんね…。
最後に、今回の本での究極の言葉は、
もう自分自身を見つめるのはやめにしましょう。
何かに向かって動き続けることです。
でした・・。
結論として、“人から言われること”と同じかもしれませんが、自らがその意味を見出す(気づく)ことが、一番重要なのかもしれません。
そういう意味で、まさに「意味にこだわる人」限定で、フランクル(と本の著者の諸富祥彦氏)の言葉に触れることをお勧めします。
実は、自分自身も数年前にはあまりピンと来なかった「生きる意味」という言葉でしたが、最近になってようやく?正面から向き合えるようになったのかもしれません。。。(同著者の他の本も読んでいるところです…)
本当に長梅雨ですが、たまの晴れ間がせめてもの救いですね…。今回の話題は、この時期らしい?ものだったかもしれません・・・また、文章をまとめているとさらに腹に落ちた感じです。。。
(*最後の写真は、先日の高千穂峰登山の中腹にて。)
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